【作品紹介】
第249回例会 幹の会+リリックプロデュース
オイディプス王
オイディプス王 過酷な運命に立ち向かう
オイディプスを平幹がすさまじい情念を込めて演じます。
●スタッフ
作=ソフォクレス;演出=平幹二朗;訳=福田恒存

●キャスト

平幹二朗,鳳蘭,原康義,渕野俊太,深沢敦,藤木孝,坂本長利 他

〔上演時間2時間45分〕
    
●会員手帳
宿命により知らずして父王を殺し、生母を妻としたオイデップス。事の真相を知って自らの両目をえぐり取り、果てない流浪の旅へ…。

空前のギリシャ悲劇が二千五百年の時空を越えて現代に蘇る。平幹二朗、鳳蘭の顔合わせで贈る最大の話題作。

●公演ビラから
真夜中ニューヨークハーレムの路地裏で、
旅芸人達の演じる血の悲劇。
陽は又のぼり終わりの無い宿命、
約束の地を求めて再び一座の旅が始まる。

■劇の始まる前に
古代ギリシャのテバイの王ライオスは、白分の実の子によって殺されるという神託を受けていた。その後、ライオスはイオカステと結婚するが、その間に一子が生まれた時、神託を恐れて、その子をひそかに捨てさせ、この世から葬り去るようにと命じる。

それから二十年ほど経ったのち、ライオスは再び神託を得ようとし、神殿のあるデルポイに出掛け、途中で盗賊の手にかかり非業の最期をとげる。たまたまテバイでは妖怪スフィンクスが人々に謎を掛け、その謎の解けない者は片端から穀すという恐るべき禍いが降りかかり、住民は震えおののいていた。

そこへ偶然通りかかったのが、コリントスの王子オイディプスであった。彼は秀れた智カをもつて、その謎を解き、スフィンクスは死に、テバイは災厄から救われたのである。

約に随い、オイディプスはテバイ王となり、ライオスの后だったイオカステを妻とした。やがてオイディプスとイオカステとの間には、二男二女が生まれる。だが穏やかな平和は長くは続かなかった。テバイに再び禍いが訪れる。スフィンクスの謎を解いたオイディプスに、またもや人々の期待が集まる。

「オイディプス王」は、ギリシャ悲劇の中でも最高傑作といわれる作品です。紀元前四〇〇年前に書かれて以来今日まで、世界中で上演され続けてきました。このたびは装いも新たに、旅芸人の一座がニューヨークハーレムで上演する「オィディプス王」をご覧いただきます。古代も現在も全く変わらない人間の営みと運命。ギリシャ悲劇役者の第一人者である平幹二朗の演出・主演により、古興悲劇が新しく感動的に現代に蘇えります。オィディプスの美しい妻であり、実は母であったイオカステには華やかな存在感で魅了する鳳蘭があたります。その他実力ある個性的な俳優陣が共演いたします。ゴスペルの旋律にのった魂の叫びが、感動の渦を巻き起こすことでしょう。どうぞ、ご期待ください。
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