【作品紹介】
第253回例会 こまつ座公演
國語元年
國語元年 薩摩に京に名古屋弁
下町、山の手、会津弁
諸国の方言渦巻く南郷家
その南郷家の当主清之輔に
「全国統一話言葉制定」の
大命が下った!
●スタッフ
音楽:宇野誠一郎,美術:石井強司,照明:服部基,音響:深川定次,衣裳:渡辺園子,振付:謝珠栄,歌唱指導:宮本貞子,宣伝美術:安野光雅,演出助手:大江祥彦,舞台監督:加藤高,制作:井上都,高林真一,谷口泰寛

●キャスト
佐藤B作(南郷清之輔),植本潤(広沢修二郎),たかお鷹(裏辻芝亭公民),沖恂一郎(南郷重左衛門),土居裕子(南郷光),岡寛恵(御田ちよ),田根楽子(高橋たね),角問進(築館弥平),後藤浩明(江本太吉),剣幸(秋山加津),野々村のん(大竹ふみ),山本龍二(若林虎三郎)
    
明治七年、文部官吏の南郷清之輔に、「全国の語し言葉を制定せよ」という命令が下った。東西の話言葉がテンデンバラバラ、これでは統一された国家とはいえない、さっそく一つにまとめよという大号令がかかったのだ。

この日から、南郷家は、お国詑りをめぐって、大騒ぎになる。

なにしろ、清之輔は、長州出身、妻は薩摩の生まれ、そして妻の父は誇り高き薩摩の隼人健児。そこへもってきて、三人の女中たちは、江戸山の手言葉、下町のべらんめえ、羽前米沢のズーズー弁。おまけに車夫は遠野弁、そして書生は名古屋弁。さらにそこへ、威勢のいいお女郎さんが河内弁で怒鳴り込み、あつかましいお公家さんが京言葉で居候を決め込む。

こうして清之輔は、茜言葉の全国統一を成功させる前に、まず我が家のお国詑りによる大混乱を解決しなければならなくなるが、話はさらにもつれにもつれる。なんと強盗に落ちぶれ果てた会津の士族がのっそりと押し込んできたのだ。

カタコト英語しか喋れないピアニストの奏でる幻の「小学唱歌集」にのせて展開する、言語学的な悲喜劇の末、ついに南郷清之輔が辿り着いた「文明開化語」とは、いったいどんなものだったか。

日本のテレビ史上に燦然と輝く傑作ドラマを、史実かつ大胆に舞台化したこまつ座の代表作。2002年上演の圧倒的大好評におこたえし、ベストキャストでお届けする、疾風怒涛四演目。この機会を、あ見逃しなく!
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