【作品紹介】
第264回例会 こまつ座公演
紙屋町さくらホテル 
井上ひさしが贈る
珠玉の人間参加
●スタッフ
原作=井上ひさし,演出=鵜山仁

●キャスト
辻萬長(長谷川清)
中川安奈(神宮淳子)
木場勝己(丸山定夫)
森奈みはる(園井恵子)
久保酎吉(大島輝彦)
栗田桃子(熊田正子)
河野洋一郎(針生武夫)
前田涼子(浦沢玲子)
大原康裕(戸倉八郎)

ものがたり
敗戦直後の東京巣鴨プリズンに、海軍大将長谷川清と名乗る男が連日押しかけ、A級戦犯の自分を逮捕せよと、言い張っている。対応する針生は、今でこそGHQに雇われているが、元陸軍省の密偵。二人は実は七ヶ月前の1945年5月5日広島紙屋町さくらホテルで出会っていたのだ。

そこでは...名優丸山定夫とスター女優園井恵子らの移動演劇隊「さくら隊」が、にわか仕立ての劇団員相手に稽古の真っ最中。隊員不足のため、ホテルの女主人で日系二世の淳子を始め、長谷川や針生、さらにはなんと淳子の監視役の特高刑事までが、明後日後の慰問公演『無法松の一生』に出演することになってしまったのだ。彼が経験した、輝くような三日間とは...

移動演劇隊「さくら隊」の合唱する「すみれの花咲く頃」の歌声が、天皇の密使、元海軍大将長谷川の胸を熱くする。今も、そしていつまでも...
公演ちらしから
全国各地で、笑いと涙と感動のうずを巻き起こした名作が、
二〇〇七年、新たな顔ぶれで、さらなる旅に出発する!
移動演劇隊さ<ら隊の合唱する『すみれの花咲<頃』の歌声が、
天皇の密使、元海軍大将長谷川清の胸を熟くする。
今も、そしていつまでも...。

前回公演の感想から
  • ただただ涙が流れました。いい言葉といい役者が出会って、メツセージが舞台上からあふれていました。(23歳女性)
  • 涙あり笑いありの充実した内容で、三時間を超える芝居にもかかわらずとても短く感じられました。キャスティングも最高で、非の打ち所のない作品でした。(59歳男性)
  • 脚本の素晴らしさに百冊の本を読んだような収穫、感動を覚えました。
  • 笑える芝居じゃないと観たくない、と思っている私ですが、笑いと、ズシンとくるテーマとがムチャクチャにおしよせてきて、アップアップしながら帰路につきました。(57歳女性)
  • 戦後61年たった今でも毎年数千人の人が、原爆が原因で亡くなられているのを若い方々は知つているのでしょうか。このお芝居が全国で巡演されているのは本当にすぱらしいことです。(71歳女性)
  • 私には、ちょっとむずかしかつたところもあったけれどさくら隊の人たちは、どんな事も、楽しく、元気に乗りこえて、すごいなと思いました。わたしの名前もさくらといいます。(11歳)
  • 私は母、弟を広島の原爆で失ひました。多くの笑いと共に、昭和の時代を考えさせられました。(83歳)女性)
  • (八月)十五日。「紙屋町さくらホテル」を妻と共に観賞しました。終つたとき、私の眼から涙がこぼれ落ちました。ふり向くと、妻も同じでした。今までこまつ座の公演は多く観劇してきましたが、このような経験は初めてでした。勿論どの公演にも「よかつた」という思い出は残りますが、今回の二人のこの涙は何んだつたのか。私(八二才)、妻(七八才)戦前、戦中、戦後を経験し、幸運にも生き残ってきた私たちにとって、この劇は心に残る至宝の一つとなることでしょう。
  • 心ふるえるものがありました。(59歳女性)
  • 舞台の上の一人一人がほんとにその時生きてる人みたいにいきいきとしてて、どの人のこともずっと見ていたくて困ってしまいました。(30歳女性)
  • 戦争を知らない時代に生まれて、知らない事、沢山有ります。目本人として生まれたから、戦争の事、原爆の事、もっと知らなけれぱ、伝えていかなけれぱ…と思わせてくれます。色々人生で悩みが有りますが、明目死ぬかもと分かつた時、自分は何をしたいのか、すべきかを考えて、毎日楽しく過ごしたいって、改めて思いました。(36歳女性)
  • 随所に散りぱめられながらも品のある笑いに魅せられましたし、いつもながら劇中に登場する歌の数々も楽しいです。なのにどうしてだろう、涙がツーっと頬をつたっていきました。
  • 良かつたです。すぐにもう一度、観たいと思いました。本(脚本)を読んでみたいと思います。いつかまた観たいと思っています。(26歳男性)

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