【作品紹介】
第284回例会 エイコーン公演
令嬢ジュリー
作=ヨハン・アウグスト・ストリンドベリ
訳・演出=加来英治

出演=栗原小巻,清水紘治,木村万里

ストリンドベリの代表作で、近代戯曲の最高傑作!


あらすじ
19世紀末の北欧。夏至祭の夜、伯爵令嬢ジュリーは、伯爵の留守中に使用人たちと祭りのダンスを楽しんでいた。「今日はお祭り。身分なんか忘れるの」。興奮さめやらぬまま、料理女クリスティンの許婚で、魅力的な下男ジャンをダンスに誘う。

クリスティンが居眠りする間に、ジャンは子どものころジュリーに寄せた恋心を告白。ジュリーは夢の話をする。
「わたくしはいつも高いところから、下へ落ちていく、そんな夢を見るの」。
そして二人の心は、いつしかひとつに溶け合い、その果てに……

配役
栗原小巻 (ジュリー)
新劇の王道を歩み続ける代表的なスター女優。知的な美貌そのものにも魅力は十分だが、気品とリアリティある演技にほかの人では味わい得ない独特の雰囲気がある。ジュリー役は1975年に俳優座の公演で演じている。

清水紘治(ジャン)
 ユニークな個性派。ニヒルを感じさせる人物や陰のある人物、内面的に屈折した人物の役を演じさせたら、独特の魅力がある。ジャン役は演じてみたいと思っていた役だという。

木村万里(クリステル)
 エイコーンの舞台に初出演したのは1995年で作品は「欲望という名の電車」だった。「令嬢ジュリー」では「木村らしいね、と言われるような役作り」を目指す。

ヨハン・アウグスト・ストリンドベリ
スウェーデンの作家。1849─1912年。多くの作品で、19世紀末の矛盾、動揺に悩む、人間の姿を追求。近代演劇の先駆者と言われている。「令嬢ジュリー」(1888年)は代表作のひとつ。1889年にストリンドベリの妻を主役として計画された初演は警察の検閲で上演禁止、1892年にベルリンで実現した公演は強烈な批判を浴びたものの、1893年のパリ公演が大きな評判となり、その後、各国で上演されるようになった。



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